基本セット2019概要
マジック・オリジン以来3年ぶりの基本セット。基本セットということもあり、システムクリーチャーは少なく殴れるデッキが基本的に強い。 色の優劣はそこまでない代わりに、2色土地がコモンにあるため多色化しやすいが、多色は遅くなりやすく勝ちづらい。 ダブルシンボルのカードが多く、特に黒は強いダブルシンボルのカードが多いため注意が必要。
基本セット2019 最強色ランキング!
ドラフトのピック方針:まよったらクリーチャー!
各アーキタイプ解説
白赤
デッキの特徴
白赤は何と言ってもラッパの一吹きをはじめとする全体強化カードが多数ある横並び戦略が非常に強力な色の組み合わせ。
ペガサスの駿馬、星冠の雄鹿、暁の天使と強力な白のコモンクリーチャーにボガートの狙撃者やゴブリンの激励者などの赤いクリーチャーという非常に攻撃的なクリーチャーが多く、前のめりなデッキができやすくそれにかみ合った全体強化も相まって強いデッキができやすい。ピックのポイント
基本的には白の三大コモンクリーチャーをはじめとした優秀なクリーチャーからから入り、ラッパ系を拾う形になる。赤のスペルとしてはショックよりラッパの一吹きや確実な一撃を取っていきたい。理由としては、基本的に小粒なクリーチャーを展開するためショックで除去をするより全員で殴れることをサポートするカードを取っていきたいため。
こんな白赤はダメだ!
ゴブリンの扇動者とラッパの一吹きを山のように取ったような後手に回りやすいデッキはダメ。騎兵隊の教練官や単体で強い騒乱の悪魔などがいるトークン戦略以外にも戦えるデッキが勝ちやすい。ショックや火力を取りすぎると除去コンのようなデッキに当たった時こちらのクリーチャーを根こそぎ倒されて負けやすくなるので注意白青
デッキの特徴
白青は古来からある地上を固めて飛行で攻撃するのが基本戦略のアーキタイプ。地上を適当なクリーチャーやエンチャント除去で抑え空の技師や噛みつきドレイクなどでクロックを作るのがシンプル且つ強力。コモンカードを中心に作れるのもGood。機械職人の神童を複数枚取り装備品などのアーティファクトを絡めて早い段階からビートしていく形も結構強力。
ピックのポイント
白の優秀な生物を中心にピックしていくのが基本になるが白赤より光明の縛めや萎凋などの除去は早めに取る。アーティファクトシナジーを形成するカードが多いため空中走査器や機械職人の守護者は若干点数を高めに。地上を固めていくのかアグロで行くかははっきりすること。予言より分散。本質の散乱は除去。睡眠は最強。
こんな白青はダメだ!
地上を固めて預言で引いてカウンターして・・みたいな勝ち手段の薄いデッキは勝ち手段を対処されたときに負けやすいのとアグロデッキが多いこの環境だと勝ちにくい。飛行クロックと向こうの地上で殴り合いになりつつもバウンスや飛行の先駆者などでごまかしてダメージレースをしていくほうが白青としては勝ちやすいデッキになる。
青赤
デッキの特徴
ショックやバウンスなどの軽量除去呪文と回避持ちのクリーチャーを軸としたデッキ。呪文シナジーのあるどぶ潜みや奇怪なドレイクと多量の呪文で構成する形や、ボガートの粗暴者や騒乱の悪魔を除去呪文でサポートする形が一般的。基本的にライフを狙っていくデッキのためライフゲインの多い白黒系のデッキは苦手。
ピックのポイント
自分の目指す方向が呪文多めか生物主体かを理解した上でピックしていくのが◎4マナは色々な選択肢があり集まりやすいので、2マナや3マナを優先的に取りたい。火力の優先順位は稲妻の一撃>ショック>感電。呪文多めのデッキでも基本は殴って勝ちに行くため、質の良いクリーチャーは必須。溶岩の斧、オナッケのオーガ、地盤の裂け目は青赤ならプレイアブル。
こんな青赤はダメだ!
除去はやたら取れたけど、クリーチャーが全然いなかったり、軽量除去が取れていない重めのデッキはすぐ負ける。火力除去中心のコントロールデッキも緑系にあたった場合、タフネス5以上が除去れなくてよく負ける。
青黒
デッキの特徴
青黒は除去とカウンターでボードコントロールしていくのが基本戦略の組み合わせ。今回は黒にも青にも強い除去があるため序盤を凌ぐカード・除去・フィニッシャーがバランスよく取れれば強いデッキになる。その他アーティファクトシナジーを利用した白青のようなデッキも作成可能。ただし、対応しづらい強力な置物(悠長な再構築やレア装備)や緑の蔦草牝馬などクリティカルに効果的なカードもそこそこ環境に存在していることに要注意。
ピックのポイント
除去の弱い青黒コンは本当に勝てないため、殺害やリッチの愛撫は点数高めにピック。これらの黒の強力カードは黒のマナシンボルがきついためタッチで使うには使いづらくガッツリ黒軸のデッキ構成になるため近くの人と色被りしないように色を絞っていくことも重要となる。勝ち手段は最悪沼踏みと死の円舞曲などでもなんとかなる。異様な忍耐は相性が良いカードが多いので安く拾えるタイミングで何枚か取っておきたい。サンプルデッキにもあるが黒が濃くないデッキの場合はいかに殴れる構成にするかが鍵となるため、飛行やバウンスの点数を上げて白青風にピックするのがよい。
こんな青黒はダメだ!
ピックのポイントでも挙げているが、除去の弱い青黒はかなり弱いので何が何でも除去・除去・除去。理由は青黒の強みが除去のためその強みがないとただの貧乏コントロールになり気づいたら負けているので注意。雇われ刺客などは疑似除去として白の馬をよくなぎ倒すので採用することが多い。
白黒
デッキの特徴
白黒はライフゲインシナジーが豊富にある組み合わせ。強力なシナジーを形成するカードがアンコモン以上だが実際構築できれば非常に強力。1/3ライフリンクからのアジャニの群れ仲間や吸血鬼の新生子と威厳ある血王などの簡単にゲームを決めるコンボもある。ライフゲインするカードが多い関係上青赤などの20点のライフを狙いにくるデッキへの相性はかなり良い。半面ライフの増減にあまり興味を示さない青黒コントロール系は若干苦手。
ピックのポイント
青黒のページでも触れたが黒は強力な呪文がダブルシンボルに多いためまずは黒除去や吸血鬼の君主から入り、ライフゲインシナジーのカードが取れそうならば白黒を狙っていくスタイルが良い。 色マナ拘束が多いカードが多いため、2色土地も取れるタイミングがあれば積極的にピックしていきたい。吸血鬼の新生子は色々なカードと相性が良いため、2枚程度は取りたいところ。
こんな白黒はダメだ!
夜の子が複数枚入ってたり、中途半端に殴りに行くデッキは大体弱くなる。白黒は積極的に殴っていくというよりはライフゲインでロングゲームにして最終的に吸血鬼の新生子や血の美食家で真綿で首を絞める形で勝利を狙っていく。ロングゲームを見据えるため、除去や相手の脅威に対抗する手段はある程度優先してピックしておくことが大事。白緑
デッキの特徴
白のエンチャント除去や緑の強化エンチャントを主軸としたエンチャント軸の白緑が基本戦略。錆色翼の隼に樫変化つけてのビートはそのまま勝ってしまうこともあるし、
緑林の歩哨は警戒ということもありエンチャントを付けた場合守りも強力。なお白も緑も優秀なクリーチャーがいるため、エンチャントに頼らずとも普通にクリーチャーを剛力化等でバックアップするだけでも十分強い。ピックのポイント
意識を攻めに向けてピックすることが重要。特に白の人気が高いため白の優秀なクリーチャーや除去から入り、空いている緑のクリーチャーやサテュロスの結界師から白緑へ移行するパターンがおすすめ。エンチャントを付けることが多いため、錆色翼の隼や緑林の歩哨の点数は多少上げておく。(もちろん三大白コモンのが基本は優先)
こんな白緑はダメだ!
ランプ系の白緑はめちゃくちゃ勝率が悪いのでお勧めしない。白緑の強みは序盤に強化エンチャントで高打点をたたくためで、後半になると複数ブロックや除去が間に合ったりで強みが消えてしまう。白緑は殴る。エンチャント(強化/除去)を付けて殴る。これが大事。
黒緑
デッキの特徴
黒緑は特徴的なシナジーは実はあまりない。マルチの毒矢尻の射手やバジリスクなどの接死クリーチャーが多いため、狂気の一咬みが簡易確定除去として使え、クリーチャーの質は緑で担保できるため優秀なクリーチャーを黒除去でバックアップしていくのが基本戦略。グレイブディガーや死の円舞曲などで緑の強いクリーチャーを再度利用してアドバンテージを稼いでいく。人気薄だが実はそこそこやるとの噂。
ピックのポイント
とにかく狂気の一咬みが大事。黒の除去も強力だが、基本ダブルシンボルであり緑のクリーチャーを主軸に押していくスタイルだと重くて使いづらいので2アクションも取りやすく接死の相性も良い狂気の一咬みが黒緑には重要。その他は各色の濃さによってピックの優先順位は異なるが、緑単色ベースに黒の除去と飛行と回収ぐらい触る形がおすすめ。
こんな黒緑はダメだ!
除去がなく飛行が止まらない!垂直落下は黒緑においては重要度が高いので早めにピックしたいところ。ほかには後手に回った時にサイドインできるカード(2/2や追加の3/2俊足など)がないと厳しい。是非バランスよく除去とクリーチャーのピックを心掛けたいところ。
赤緑
デッキの特徴
赤緑というよりよくやるのは緑単ベースでタッチサルカンの封印破りという形が多い。なぜなら赤の低マナのクリーチャー陣はあまり強くなく赤の4マナの騒乱の悪魔は強力で剛力化との相性も良いがダブルシンボルでありマナトラブルに見舞われやすい。半面サルカンの封印破りは非常に強力なカードであり、赤緑がパワー4を達成するのにベストな色の組み合わせであることは自明のため、緑単タッチ赤という形になることが多い。
ピックのポイント
ふんわり赤と緑のカードを取っていると破綻しやすいためどっちに軸足を置くかをハッキリさせたほうが良い。赤ベースで緑は剛力化と狂気の一咬みぐらいに抑えるのか緑ベースで赤を火力などに抑えるのか。赤緑半々でランプ系を目指すとどっちつかずになり弱いデッキになりやすいので要注意。業火のヘリオンはライフを狙っていくデッキなら強い上にドスンが取れた時のバリューが高いので取る価値はある。
こんな赤緑はダメだ!
上でも書いているが、マナ加速からのランプベースのデッキは序盤にショックなどの軽量火力がないと一瞬でアグロに削られるため、負けやすい。マナクリーチャーへの依存度が高いため、複数取れないとデッキにならずマナフラッドへの受けも少ないため極力避けたいところ。赤緑は殴ってなんぼ。
青緑
デッキの特徴
緑のクリーチャーを青で回避能力を持たせるのが特徴。基本緑ベースで霊気トンネルや空乗りの巡回兵をタッチで運用していく。睡眠が取れた場合は多少青のウェイトを上げるが基本は緑ベースで殴っていく形が強力。除去は狂気の一咬みやバウンス系しかないが先手を取って殴っていければ対処方法が少ないため勝ちやすい。蔦草牝馬と霊気トンネルの組み合わせはコンボと言っても差し支えない。
ピックのポイント
上でも挙げたように基本は緑ベースのクリーチャーをピックしつつ、青の優秀なクリーチャーや空乗りの巡回兵から青緑を意識していく。狂気の一咬みの優先順位は非常に高いが序盤は生物を優先してピックしたい。幽体化は相手によってはフィニッシャーとなりやすく1枚は確保したいところ。複数ブロックされることも多いため分散や不快な冷気も比較的使いやすい。
こんな青緑はダメだ!
色があってるからといって、策略の龍、アルカデスを取ったりするとマナベースに負担がかかる上に出ても大して強くないため鉄の意志でスルーが◎。基本の意識は殴るにいっていて、それをサポートする青というデッキ構成が良い。殴れない青緑はだめだめのだめ。
黒赤
デッキの特徴
黒赤らしく反逆の行動でぱくって、色々なカードで生贄に捧げていく形。生贄に捧げることのできるカードがアンコモンな事もあり中々強いデッキが作りにくい。反逆の行動を単体で使えるぐらいのアグロ系の黒赤が黒赤業界の中では強力。異様な忍耐と相性の良いカードが多く、中でも電光吠えのドラゴンは戻ってきたときにも3点飛ばすことができ非常に強力。
ピックのポイント
まずは生贄に捧げれるカードと反逆の行動。次に大事なのは殴れる2マナ圏3マナ圏の存在。反逆の行動を活かすために序盤からライフを詰めれる構成にしておくことが大事。大体いつ使っても強いので異様な忍耐は1~2枚は確保しておきたい。組み直しの骸骨とハーピーなど決まると強いコンボもあるが、レアリティが高いため中々実現しにくい。
こんな黒赤はダメだ!
パクってもさくれない。そもそもパクれない。パクれるしさくれるけど序盤のクリーチャーが貧弱。だいたいこういう黒赤はすぐ負ける。ぱくさくはおまけぐらいの意識で殴れる黒赤を目指していきたい。
緑単
デッキの特徴
基本は16枚か17枚の森と緑のカードのみで構成される。緑単にすることでブランチウッドの鎧はスーパー樫変化となりギガントサウルスは5マナ10/10というハイパフォーマンスクリーチャーとなる。このアーキタイプのポイントは現時点で緑が不人気のため非常に安く取れることが多くありギガントサウルスは卓で出たら高確率で回ってくる。ベースの戦略は白緑と一緒のエンチャント戦略が強く緑馬にブランチウッドつけて野生林の鉤爪付けたら大体勝つ。
ピックのポイント
3マナ3/3や樫変化から入り狂気の一咬みは見たら取り、逆毛の猪やバジリスクを取っていく。大蜘蛛より逆毛の猪。なぜなら守ると勝てないので守る前提の大蜘蛛は基本採用したくない。それより剛力化やサイドボード用の垂直落下や帰化を取りたい。野生林の鉤爪は回避能力が少ない緑単では非常に強力なため1枚は確保しておきたい。
こんな緑単はダメだ!
殴れない緑単はほんとだめ。エルフの再生者を複数入れての巨大な戦慄大口デッキは大体アグロのおやつになり緑単の強さを発揮できないので大人しく多色化するべき。緑単は色を諦めた分前向きに前のめりに殴るための色という理解をしてほしい。